2017-09-26 

純血の渓

今年も年に1回だけと決めている渓に入って来ました。
その渓で釣をするのには、入退渓も大変ですが、釣の最中も怪我のリスクが他の渓と比べて高いのです。
そんな大変な渓なら行かなければ良いようなものですが、非常に楽しい釣行になるので是非行きたい。
が、シーズン中に怪我をすると困るからシーズン終盤に行っています(変)。
シーズン中でもシーズン終盤でも、渓での怪我は大事になりますが、そこは釣人独自の理屈にならぬ言い訳で終盤ならマダマシ?と言う事です。

この日も無事に入渓出来ました。
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この日の水量は少なめで、例年の様に綺麗な水です。

好ポイントが続いています。
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所うが全く釣れません。
魚影も皆無です。
この場所は何故かしら、入渓点から300m位の間は魚がいません。
不思議ですが、そのお蔭で釣り人は、奥にだけ魚がいることを知っている極々僅かな変わり者だけです。

例年通りに、300m程上がった所で1匹目が出ました。
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小さ目のイワナです。

こんな場所から出ました。
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落込み横の岩の間からです。

此処のイワナは何故かしら尻に定位しているのは居ません。
それどころか、緩い流れに定位しているイワナも見えません。
この時期になっても、岩下や白波下などに隠れていて、餌が流れてくるとサッと姿を現して、パクッと咥えます。
他所の普通のイワナとは行動パターンが違います。

最初の魚がいない区間を通過してからは順調に釣れます。
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良い魚が次から次へと掛かります。
ここまで写真を並べると、無理をしてでも年に1回だけ訪れる理由が分ると思います。

背中から撮った写真と並べると一層よくわかります。
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側面に朱点はありますが、背中から見ても白点は全くありません。
自分はソウタケと教えられた、ヤマトです。
この日も釣れたのはソウタケとその子だけで、アマゴは勿論、ニッコウ系やエゾイワナ系の白点イワナはゼロでした。
今迄、ただの一度も他所のイワナが放流されていないだろう、純血種の渓です。
今年も、人の痕跡は僅かで、サイズも良いので、僅かながらの釣人でも持ち帰る人はいないんでしょう。
ソウタケの桃源郷は健在でした。

この日の残念発生のポイントです。
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白泡の切れる当たり、水中石の隙間から引っ張り出した大物。
流れが強いのでなかなか抜けません。
0.6糸で仕掛け更新してから1本目なので糸切れはないだろうと強引に抜こうとしたら、衝撃が。

前回の釣行「未練」では糸切れでしたが、今回は竿が折れました。
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竿の直径14ミリの部分が真っ二つです。
もっとも縦ヒビが入っていてテープ補修してあった部位ですが・・・。
過去に、竿先から遠くは無い、径が数ミリ迄の細い部分が横折れした経験は何度もあるのですが、竿尻から5本目の太い部分が横折れしたのは初めてでした。
折れた衝撃で、掛かっていた大物もバレてしまいました。
この渓はリスクが高いので、竿を事故で折る可能性があると、一番悪い竿を持って来たら、事故では無くて魚に耐えられなくて横折れしてしまいました。

この後も、予備で持参している超小継ぎ竿で釣りは続けられましたが、逃した魚は残念なことをしました。

所うで、ネイティブの桃源郷が残っているのには、色々な要因があります。
入渓点付近から暫くは魚が全くいないので、釣り人が引き返す事は前述しました。

その他に、林道が近くにない事もあります。
170926純血の渓91
谷には何カ所も大崩落があり、釣り人には落石自体が危険ですし、治山の観点からは崩落止め工事も必要ですが、地形的に林道を作るのが困難で、山間土木工事も無で崩落に任せてあります。

そして、一見細い流れにも拘らず魚が繁栄できる理由の一つが、水の供給源。
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水が斜面を滑り降りている場所があちこちにあり、餌になる昆虫を運んで来たり、水枯れを防いでいます。

更に何より、人を阻んでいるのがゴルジュ帯。
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何カ所かある滝は川底を大きく削って、ゴルジュ帯を形成して人の侵入を拒んでいます。

そんな行き着くまでの労力と、怪我のリスクに見合うだけのネイティブの桃源郷。
今年もそんな渓に、イワナ達は健在でした。
来シーズンも元気な姿を見せてくれと願いながら、慎重に山を下りました。

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No title

お疲れ様でした。
怪我無く無事に戻られて何よりでした。
やはり人が入らない渓は魚がいますね。
それにしても竿の太い部分が折れるとは、、、
縦に割れが入る事はありますが、ポッキリ折れるなんて珍しいです。
相当強い引きだったのでしょう。
折れても魚が付いていてくれれば良かったんですが、、、
次回は来年でしょうか。

佐久っ子様

おはようございます。
ありがとうございます、無事に帰還出来て良かったです。
この場所は地元釣人情報でも山間土木関係者情報でも無く、地理院地図を眺めていてどうだろうと考えた場所です。
竿は縦割れで強度が落ちていたところに無理して抜こうとした力で折れたんでしょうが、ヘタこきました。
釣りは、月内に残り1回は行きたい所ですが・・・。

No title

おはようございます。
まさに天然のイワナですね、あまり派手な模様も無くてヒレの縁取りが白く今ではなかなかお目にかかれなくなりました、確かに危なそうな渓です、怪我も無くて楽しめて良かったですね、竿はすでにヒビが入っていた部分ですから、この辺で止めなさいというサインだったかもしれませんね、お疲れ様でした。

ハックル様

おはようございます。
食べては美味しくないし、見た目も派手さがありませんが、地元で元々のイワナ達だけが棲む沢です。
こんなイワナ達の姿が見たくて、危険を顧みずの年一釣行です。
竿は補修しいしいのパーツから、一番悪い物を組合わせた悪竿なので、今回の横折れ部も何回くらいの何匹程を釣上げたかすら分らない竿でした。
まあ、竿が身代わりになって怪我をしなかったと思へば、安いものです。

桃源郷

桃源郷って良い響きですね。
私もこんな場所で釣りをしてみたいものです。
しかし、なかなか川への行き来が険しいようですね。一番下の写真の滝の上にもイワナはいるんでしょうか。だとしたら、大増水でも滝下にイワナが流されない安心できる住み家があるんでしょうね。
竿が折れて逃した大物、来シーズンに再挑戦ですね(^_^)

No title

今晩は。
流石の桃源郷、リスクと引き換えの釣果ですね。
まだまだそんな溪に足が向けるのは羨ましい限りです。
この数年で気力・体力ガタ落ちで、アマゴよりアユに走っています。mabu

リコプテラ様

こんばんは。
此処のイワナは相当に臆病ですが、恐らく食べ物に不自由が無くて、空腹状態ではない為でしょう。
そんなイワナたちに遇いに行くわけですが、入渓して暫く釣れないのは分っていても凹みます。
滝の上にも勿論いますが、魚影密度は低いです。

maburin様

こんばんは。
イワナ達にとっての桃源郷。
数が上がって面白いです。
自分で言うのも何でが、桃源郷に行くのっを止めるのは、恐らく何らかの事故に遭遇してからの気がします。

No title

こんばんは.
たくさんの釣り場をお持ちのマンボウさんらしいです.
怪我を前提しているのですか?
単独ですと最悪帰還できないです.
そのあたりスリリングさというか,冒険心は必要ですが,小生はいまいちです.
いつもながら綺麗な岩魚です.
最後の竿を折った大物は来年リベンジですね.
竿代を返してもらわないと(笑)

kinkan600様

こんばんは。
釣りに限らず、山歩きや海潜りに行く時も、事故が起きた場合の策だけは用意してから行きます。
結果として、怪我や事故のリスクを予測する程に、スリリングさは減ると思います。
その点では、釣りや山歩きの時のGPS地図と事前連絡、海での防水携帯は強い味方ですね。
竿折れの大物は惜しい事をしました。
今回横折れしたパーツは修理したので、来季も使います。
結果として一番悪い竿は、修理繰返しで、本来全長5.3が既に4.5m程に縮んでいます。

No title

厳しい谷は人を拒む分魅力が多いですね。
危険と隣り合わせですと技量が問われますし無理は禁物ですね。
竿は痛かったですが心のうちにはそれ以上に逃した魚は大きいでしょうね。(笑)
どれも尾ひれが大きく大型ですね。
さぞ気持がよかったでしょうね。

幻の渓流師様

おはようございます。
林道から離れ、長い藪漕ぎの間は熊と遭遇したらどうしようかとの不安があります。
爆竹の破裂音をカラ元気にして進むのですが、無事に桃源郷に辿り着けたときはホッとします。
そんな桃源郷で出逢う岩魚達には、逞しさより脆さを感じます。
来年も純血が守られていると嬉しいです。