2014-12-27 

フェロシルト

1411デジタルタワーセンター
以前記事にした地上デジタル放送用のデジタルタワーの続きで、関連のみっともない話です。

デジタルリサーチパークの建物から出て、玄関を見た写真です。
1411デジタルリサーチパークセンター
写真の奥に、高さ2m程の白い塀が延々と続いています。

塀が有れば覗きたくなるのがサガです。
1411フェロシルト
覗いてみると、ブルドーザーが小さく玩具に見える程の、巨大な穴。
この穴は何かを採掘しているのでは無く、窯業資源の露天掘りで穴が出来て、その出来た穴を埋め戻したのを、また掘り返しているのです。
非常にややこしいですね~。
穴の埋め戻し材に有害物質が混じっていたので、埋め戻し材を撤去している所です。
埋め戻し材の名前はフェロシルトといい、2005年頃に世間を賑わせたのでご存知の人もいるでしょう。

フェロシルトは三重県と石原産業が2002年から産業廃棄物を資源に変えようと産官共同研究し、環境ISOの認定機関でもあった三重県がリサイクル製品として認定して石原産業が販売し、三重県の認定を信じていたとする近隣の県で埋め戻しに使用していたものです。
当時は環境ISOが地球を救うとばかりに流行し、環境ISOを積極推進の三重県は官のお手本として、マスコミ(国民?)や環境ISO講習会でも称賛されました
所がその後、フェロシルトには環境基準を超えるクロムやフッ素や放射性元素が含まれる場合があったとして、マスコミ(国民)が手のひらを返して騒ぎ出したものです。

デジタルタワーの足元に埋めてしまった64万トンものフェロシルトの撤去作業は未だにダラダラと続き、犯罪の一翼を担った三重県は環境ISO認定機関も返上し、石原産業は汚染フェロシルトを作っていた当時の副工場長に全責任があると社長発表しました。
その社長こそが、フェロシルト販売~搬出当時の工場長と言う恥知らずで、典型的な尻尾切りです。
しかし、その後、石原産業と株主は、旧経営陣と旧経営陣遺族に汚染フェロシルトの撤去費用を求めて提訴し、2012年に地裁は旧経営陣に458億円を石原産業に支払う様に命じましたが、その後の確定判決有無や執行状況は知りません。
つまり企業としての石原産業自体は、旧経営人をも切り捨てて生き残っています。
石原産業は、四日市ぜんそく裁判で有罪確定し、四日市港への強酸性廃液垂れ流しで有罪確定し、有毒ホスゲン無届製造で有罪確定し、工場地下水から基準500倍のヒ素が検出された、昔から札付きの公害企業です。
にも関わらず、石原産業のフェロシルトに三重県が積極的に加担したことに問題の根の深さがあります。

一方のフェロシルトで埋められてしまった現場では、人に健康被害が出ていない事は勿論の事、地下水汚染も放射線異常も報告されてはおらず、埋立地の風下200m程にある公立中学校では生徒がグランドを走り、池では魚やアヒルが元気に泳いでいるのも現実です。
201412フェロシルト掘出し現場
上の衛星写真の赤線内が復元工事現場で、黄線内が産廃,土木,窯業原料の業者です。
今後も続くだろう掘出しや運搬や再産廃処分や再埋立てなどを事業利権にしている各業者と、それら吸血鬼の蔓延を結果として助けている「不正は絶対に許さないと叫ぶ」人気取り集団と、石原産業が無くなると後始末の矢面に立つ事になる県政の思惑で、2005年から始まったフェロシルトの後始末は巨額が動く経済活動にはなって、まだ続くのでしょう。

愛知県側でも巨大な窯業資源露天掘跡の埋戻しが進まない事に困っていた事が、僅か数年で64万トンものフェロシルトでの埋め立てが一気に進んだ,進めた理由でした。
対象範囲が大規模になりがちで、現実的には回復が難しい環境問題の典型事例です。
環境問題によらずですが、猪突猛進で最後まで突っ走らず、時には冷静に状況を再確認する知恵が大事ですね。

もし石原産業が企業活動を即座に止めたら、国内シェア一位の酸化チタンの供給が止まり、日本各地では道路の白線が引けなくなる騒動が起きていたかも知れません。
今回のフェロシルトが作られたのも、埋立が起きたのも、それを許したのも、環境問題と騒いだのも、その環境回復事業にに乗じているのも、全てがお金に群がる人のサガそのものです。
その点でも福島原発汚染問題とよく似ていますが、最終的には実健康被害が起きない事を確認しつつ、時が事件を風化させることを待つことになるでしょう。
歳を重ねるにつけ、起きている事の裏側が見えてくるのも残念な事かもしれません。


フェロシルト埋立と非常に似た別の展開が、リニア新幹線がらみで性懲りもなく決まりましたが、次の機会にします。

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No title

おはようございます。
環境汚染は、高度経済成長の陰に隠れて誰しも問題視しなかったですね、その結果がどうしようもない結果となってしまいました、原発汚染なんか典型的なものです、「狭い日本そんなに急いでどこえ行く」近代化だけが日本の発展では無いと思うのですが。

終わりなき工事

こんにちは。
これはすごい話ですね。当時ニュースで見たのかもしれませんが・・・
フェロシルトなるものを開発して埋め立てに使ったのも、それをまた掘り起こしているのも、中心には『お金』があるんですね。当然かもしれませんが、とてもやるせない気持ちになります。
それにしても、2005年からずっと作業が続いているとは驚きです。いつ終わるんでしょう。一緒にしてはいけませんが、スペインのサグラダファミリアみたいだな、と思ってしまいました。
こうしてブログに書いていただくのは、ありがたいです。いろいろ考えるきっかけになります(^_^)

ハックル70様

こんばんは。

釣をやる人間にはダムや堰堤も差引勘定で見合うのか、理解できない場合があります。
それを仕事にしている人は良い点だけを強調して進むんですが、問題が起きてもシブトクそれを仕事にする人が次々に出て来るのもスゴイです。

リコプテラ様

こんばんは。

この問題、元々はガラス原料を掘って売るために出来た、巨大な露天掘り跡が出来た事が問題でした。
掘って儲けていたんですが、穴を埋めるのにお金を使うのは真っ平な窯業原料業者。
産業廃棄物を埋めれば、費用どころか収入になるんですが、健康被害リスクを御旗に、目先では周辺地価下落被害でまとまる住民運動。
そんな時に極安の埋め戻し材としてフェロシルトが販売されて、三重県が環境に優しいとお墨付き。
フェロシルト販売価格の数倍の運賃を支払って販売の石原産業も、産廃処理するよりは安くつく
窯業原料業者は産廃ではないので、産廃処理の許可も無しにフェロシルトで埋め立て、運賃で利益を上げる。
窯業原料の採掘業者は不況でドンドン廃業して、残った巨大な穴は、行政で巨額をかけて埋め戻さざるを得なくなる。
一端問題になると、損害賠償掘出し費用運搬費用産廃処理費用汚染地管理費用とマスマス金のなる木です。

“金にまつわる無限連鎖”ですが、今の所は実健康被害が出ていないので、絶妙な匙加減になっています。

No title

おはようございます。
同じようなことが各地で繰り広げられていますね。
何かを作っては壊しで生まれる利益(金)だけが優先されてしまう現実、目先のことだけで動いています。
南アルプスに穴をあけて、時間が40分稼げることがそれほど重要なことなのか…
利権優先で物事が進む体質はいつまでも変わらないのでしょうね。

No title

こんにちわ。
この事件覚えてます。
産廃を処理しても、所詮産廃でしかないのかと思った記憶があります。
官と民が癒着している結果ですね。
いつまでも日本人は利口になりませんね。
お金が絡んで、どうしようもなくなると税金頼みですね。原発、バブル以後の銀行の債権処理等、いつまでたっても利口にならない。
女性に政治をやらせた方が良い。

maburin様

こんばんは。

利益を求める以上、経済活動には多かれ少なかれ利権が絡むものでしょうが、一度痛い目にあったら同じことを繰り返さないようにすると良いのですが、「・・・・・の懲りない面々」ですね。
南アルプスの大トンネルで大井川の水が変わるやの予測もありますが、実際の所はどうなるんでしょうね。

kinkan600 様

こんばんは。

やはり記憶にありますか。
本当に言われる通りで、「産廃を処理しても、所詮産廃でしかないのかと思った」ですね。
お金をかけて処理すれば、産廃にはならない道もあるんですが・・・。

愛知ですと、最近では新日鉄の知多事業場で何度も何度も繰り返される火災騒動も同じ様なものですね。
火事が出るたびに生贄の羊を下から順に作って、尻尾切りを繰り返すのが新日鉄のやり口ですが、流石にこれだけ続いた今回は知多事業場のトップが責任をとって去るとの事なので、ホントの再発防止策が行われるか知れませんね。
国内では製鉄所が余っているので、老朽事業所とは言え閉鎖されると困るので、官と言うよりは政は大企業には弱気ですね。